風力発電装置内部の音響観測に基づく被雷風車検出装置の開発:スベクトログラムのパラメータ検討

摘要

風力発電事業は大きな成長が見込まれる一方，風車への雷撃がその安全性?経済性に与える影響に関する検討が十分とはいえない。被雷風車が雷撃後も運転を継続することにより被害部位が拡大し，ブレード等の飛散が生じれば，人的被害発生に及ぶやもしれない。また，公衆安全に関する重大事案とならずとも，大型部品の交換等に伴う長期操業停止に追い込まれれば，風力電力事業者としては，事業継続性に関わる問題となる可能性がある。風力発電設備の安全性については「発電用風力設備の技術基準」により施行および運用が定められているが，2015年2月6日，経済産業省は発電容量20kWを超える風力発電機には落雷した際に風車を停止する装置の設置するように『発電用風力設備の技術基準の解釈』を改正した。