Al-Si－Cu－Mg合金ダイカスト材の二段時効特性に及ぼす一段目時効の影響

摘要

ダイカスト用Al-Si-Cu-Mg系合金は，機械的性質，被削性鋳造性の3つのバランスのとれた合金である。これらの優れた特徴から，アルミニウムダイカストの生産量の約90％以上がこの合金系で占められており，シリンダーブロックを代表に自動車部品に多く使用されている。また，高真空プロセス等のダイカスト技術の進化により，製品要求特性に対応するため，ダイカスト晶にも熱処理を実施しているが，近年，環境問題の観点から，社会的にCO_2削減が求められ，製造過程においてもCO_2削減が必要である。その結果，製品要求特性を保持しながら，製造工程での熱処理の効率化·削減が強く求められている。