Al-7mass％Si-0．3mass％Mg鋳造材の時効時間473Kにおける微細組織観察

摘要

Al-Si系合金は他のアルミニウム合金に比べ溶湯の流動性及び、鋳型充填性などの鋳造性に優れ、鋳造割れが起こらないこと、膨張係数や耐摩耗性も良好であるという特徴を持つことから鋳物及びダイカストを合わせると鋳造品の90％以上がAl-Si系を基本とした合金である。また鋳造性の良いAl-Si合金に少量のMgを添加しMg2Si中間相の析出による熱処理効果で強度を高めたAl-7Si-0.3Mg（mass％）（JIS規格AC4CH)合金は、伸びが大きく靭性に優れ、鋳造性や耐食性が高い。そのため自動車ホイール用合金として用いられている1）。