5052アルミニウム合金/チタンの摩擦誘起反応に及ぼす諸条件の影響

摘要

近年、摩擦攪拌接合（Friction Stir Welding :FSW）の開発に伴い、摩擦を有効利用する研究開発が盛hになされている。一方、最近著者の一人は自己燃焼合成（Self-propagating High -temperature Synthesis；SHS）が局所的な強ひずみにより促進され、より低温で生じることを明らかにした1）。よって、摩擦が生じる材料表面の強せh断変形領域では低温で摩擦に誘起された燃焼合成反応が生じる可能性がある。この摩擦誘起反応を適切に制御できれば、化合物の微細分散による表面硬化が期待される。著者らは、第124回大会および第125回大会において、摩擦によりチタンツールと被処理材5052Al合金の反応を誘起され、摩擦により点火されるSHS摩擦誘起反応が起こること並びに押込み荷重がある値を超えたとき反応が生じること等を報告した253）．