大気暴露試験及び塩水噴霧試験におけるマグネシウム合金板材の腐食減量

摘要

マグネシウム合金ま実用構造金属中で最も軽量であることを生かして自動車部鼠モバイル機器などに利用されている。しかし，標準電極電位が非常に卑であり，塩化物イオンを含むような水溶液中では容易に腐食が進行する。そのため素材耐食性表面処理が課題であるといわれている。これまで日本マグネシウム協会の表面処理分科会では，マグネシウム合金の大気暴露試験を行い，陽極酸化処理を下地としたAZ91Dマグネシウム合金塗装材はアルミニウム合金ダイカストADC12塗装材と同等の耐食性を示すことを報告している1）。これまではAZ91Dのような鋳造材が主に使用されてきたが，近年では板材の開発が進められ，需要拡大が期待されている。しかし，これらについての耐食性データについてはまだ十分ではない。今回は各種マグネシウム合金板材の腐食減量を大気暴露試験及び塩水噴霧試験により調査した結果を報告する。