キュリー·ポイント·パイロライザ一法を用いたゼオライト－アルミナ複合担体担持NiMo触媒による水素存在下での常圧残油の水素化分解

摘要

水素化分解の触媒として，ゼオライト，シリカ－アルミナなどの固体酸性を有する担体にニッケル，モリブデン等の水素化および脱水素化能を有する活性金属を担持させたものが一般的である．また，これまでの研究でキュリー·ポイント·パイロライザー（CPP）法を用いて，テトラリンがナフタレンに転化する時に発生する水素を用いた接触的な水素化分解の解析を行うことができた．そこで，本研究では，CPPを用いて，ゼオライト，アルミナ複合担体担持NiMo触媒による水素存在下での常圧残油（AR）の水素化分解の解析を行い，He下での反応と比較した．また，NiMo担持の有無による反応を解析することにより，担持金属の役割を明らかにした．