超臨界水還元法による銅ナノ粒子合成における表面修飾剤の影響

摘要

金属銅ナノ粒子は、高い電気伝導率及び金·銀に比べコストの点で優位なことから、直接印刷による 電子回路配線用ナノインクとしての適用が期待されている。一方、銅ナノ粒子が酸化されやすいため、表面 修飾剤を用いた分散性及び耐酸化安定性を有する銅ナノインクが望まれる。これまで主に表面修飾剤として ポリビニルピロリドン（PVP）[1,3,4]及びポリアクリル酸（PAA）[2]を用いた超臨界水還元合成法について報 告してきた。今回は、種々の表面修飾剤の合成時の転嫁率及び収率について検討した結果を報告するととも に、本手法の可能性について総括する。