セラミックス用スプレードライ工程のリアルタイム測定による 粒度分布のフィードバック制御

摘要

スプレードライヤーのファインセラミックスでの使用用途にて大きな利点は、粒度分布がシャープな球形 の乾燥粒子が成型できることにある。従来、スプレードライヤーのプロセスチューニングには高度な技術ノ ウハウと経験が必要とされてきた。ここで我々が注目したのは、紛体の特性を示す基本的かつ、重要な指標 である「粒子径」である。我々は、スプレードライ工程にリアルタイム粒子分析技術を組み込hだ新しいシ ステムを構築し、これまでその実現可能性に関して検討、いくつかの報告を行い、一定の実現の可能性を示 してきた[1][2][3][4]。これまでの検討結果から、間欠的なオフライン測定では理解し得ない粒度分布の挙動が 散見された。スプレードライ工程中には、スラリー状態、乾燥ガス、乾燥チャンバーの状態等、様々な変化 により、粒度分布の挙動に影響を与えている。今回我々は、様々な諸条件の変動による粒度分布の変化をリ アルタイム測定により自動制御することを目的として、アプリケーションソフトを開発し、検討を行ったの で報告する。