(192-0089)BCC 構造を不安定化したβ 型チタン合金における室温時効に伴う弾性率増加の支配メカニズム

摘要

チタン合金は、比強度、耐食性かつ生体適合性に優れるため、生体用インプラント材料として広く使用されている。しかし、現在、インプラント材料として使用されている工業用純チタンおよびTi-6Al-4V 合金は、生体骨に比べて高いヤング率を有するため、生体への埋入時に応力遮蔽による骨吸収および骨質の劣化を引き起こすことが問題となっている。このような背景のもと、近年ではβ相 (bcc 構造) を不安定化することで、生体骨と同等の低ヤング率化を実現したβ型チタン合金を開発するための研究が盛hに進められている。