(416-0325)Zr-Nb-Al 合金の形状記憶特性に及ぼすNb 及びAl 濃度の影響

摘要

我々のグループでは、生体·医療用の形状記憶合金の開発のため、Ti 基合金のマルテンサイト変態と形状記憶特性について系統的な研究を行ってきた。その一方で、近年、早期病巣の発見や診断時間の短縮などの理由からMRI の高磁場化が進められているが、金属系生体材料においてはその高い磁化率によるアーチファクトの発生の問題が懸念されている。このため、近年、新たな生体材料として、低磁化率を有するZr 基合金が注目を浴びている。Zr 基合金は低磁化率であるだけでなく、強度が高く、生体親和性に優れている。しかし、Zr 基合金における形状記憶効果の報告はまだなされていない。そこで本研究では、Zr に、マルテンサイト変態温度を調節するNb と、ω相抑制効果があるAl を添加したZr-Nb-Al 三元系合金を設計し、内部組織、変態特性及び形状記憶特性に及ぼす組成の影響を調査した。