(J8-1109)Ti-10Al-1Zr-1Mo-1Nb 合金の加工熱処理による等軸α 粒組織形成Equiaxed α microstructure evolution in Ti-10Al-1Zr-1Mo-1Nb alloy by thermomechanical treatment

摘要

α(hcp)+β(bcc)型チタン合金のα/β 量比と組織形態はその力学特性に強く影響する。α 相はβ 相に比べすべり系の制限が厳しく、溶質の拡散速度も小さいため、高温用合金にはα 相の体積率が大きいnear α 型合金が多用される。南ら1)は添加元素がα+β 型チタン合金の組織形成と力学特性に及ぼす影響を検討し、near α 型Ti-10Al-1Zr-1Mo-1Nb (mol%) (Ti-5.7Al-2.0Zr-2.0Mo-1.9Nb (mass%))合金を考案した。一方、加工熱処理による組織形態制御において優れた疲労強度を備える等軸組織を得るためには、α+β 二相域鍛造(α+β プロセス鍛造)によりβ 母相中のα プレートを再結晶·等軸化させる必要がある。このα+β プロセス鍛造では、鍛造条件によりα プレートの動的·静的等軸化挙動が大きく左右される2, 3)。本研究では、Ti-10Al-1Zr-1Mo-1Nb 合金において、α+β プロセス鍛造の温度、ひずみ速度がα プレートの等軸化挙動に及ぼす影響を検討した。