(P173)Cu-Ni-X(X=Co, Fe)合金における磁性微粒子析出過程と磁気特性の関係

摘要

非磁性母相中にナノスケールの強磁性粒子が分散した構造を持つナノグラニュラー磁性体は高密度磁気記録媒体として用いられている。今後の性能向上のために材料面からの知見も重要になりつつあるが、そのためには磁性粒子の微細化が求められる。しかし、ナノ磁性体では、熱エネルギーにより粒子間で磁気の向きが乱されてしまうため、単純に磁性粒子を小さくすることが性能の向上に繋がるとは言えない。ナノグラニュラー磁性体の磁気特性は、粒子サイズや形状、粒子間距離、磁区構造などの組織と関係を持つとされる。本研究では、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた析出粒子の組織観察と熱磁気天秤法(MTG)によるキュリー温度、SQUID測定による磁気特性の関係について検討し、組織と磁気特性について調べる。