技術試験衛星9号機搭載共通部通信サブシステムの開発

摘要

情報通信研究機構（NICT）では将来の衛星通信に向けた研究を進めている．近年，衛星通信分野ではハイスループット衛星（HTS：High Throughput Satellite）と呼ばれるKa 帯の大容量衛星通信システムが計画，運用され，注目されている．現在これらの衛星実現に必要な技術開発と検証のために次期技術試験衛星，ETS-9に搭載して軌道上における通信実験を実施することが計画され,開発が進められている．搭載するミッションを用いてNICTでは通信実験の検討?計画を行っている．実験を円滑に実施するために，機器の機能の補完の目的で共通部通信サブシステム(Common Communication Subsystem，CCS)を搭載することとなり，平成29年度にCCSの概念設計を実施し，その後，設計結果の概要を報告した．その後搭載に向けて基本設計を実施した．本報告ではCCSの基本設計結果についてその概要を報告する．