環境温度変化を考慮した転位-結晶塑性モデルおよびMulti-phase-fieldモデルに基づくLPSO型Mg二相合金の強化機構に対する検討

摘要

長周期積層構造（LPSO：Long-Period Stacking Ordered Structure）相を有するMg二相合金は，その軽量かつ極めて高強度といった特性から次世代構造材料としての実用化に期待が寄せられている．著者らは既報で転位-結晶塑性モデルおよびMulti-phase-field（MPF）モデルを連成することで，LPSO相近傍のα-Mg相における動的再結晶解析を行った．しかしながら，環境温度変化がMg二相合金の材料強化機構に与える影響については考慮されていない．そこで本研究では，転位-結晶塑性モデルにおける硬化則およびMPFモデルにおける核生成条件に温度依存性を導入する．さらに，得られたモデルを用いて動的再結晶解析を行うことで，環境温度変化がMg二相合金の力学的特性に与える影響について検討する．