円周切欠きを有する小型丸棒試験片を用いた平面ひずみ破壊じh性試験

摘要

構造物の高い信頼性設計には材料力学に基づく機械的特性だけでなく，破壊力学的な評価が必要である．中でも重要となる平面ひずみ破壊靭性K_(IC)は試験方法が厳密に規格化され，試験片等に厳しい制約がある．この試験にはCT試験片が広く使われるが，正確なK_(IC)算出にはある程度の板厚が必要となり，部材の大きさの制限などから試験を行えない場合がある．そこで本研究は，引張試験に広く用いられる丸棒試験片に円周切欠きを施した試験片を用いたK_(IC)試験に着目した．試験片作製が容易な小型の試験片を用いた，より簡便なK_(IC)試験法の確立を目的に，円周切欠きを有する小型丸棒試験片を用いたK_(IC)試験法について検討した．