高分子ナノファイバーを用いた新規アクチュエータの創製

摘要

本研究ではアクチュエータ材料としてナノファイバーに着目した。ナノファイバーは、直径が1～1000nmで、アスペクト比100以上の極細繊維である。ナノファイバーは、直径が1μm以下の繊維形状なので比表面積が大きい。また、高分子をナノファイバー形状にすることにより、超分子配列効果が得られるようになる。超分子配列効果とは、高分子の分子鎖が配向することにより、たとえ同じ化学組成の高分子材料であっても通常のフィルムとは異なった高い電気伝導性と高い強度、高い熱伝導性を得られる効果のことである。超分子配列効果による高い導電性と大きな比表面積により、低エネルギーで大きく駆動するアクチュエータ素子となることが期待できる。