(J19-1141)Ti-6Al-4V 鍛造丸棒のDwell 疲労特性に及ぼす集合組織異方性の影響The effect of anisotropic texture on the dwell fatigue properties of Ti-6Al-4V forged bar

摘要

航空機エンジンに使用されるチタン合金において、室温Dwell 疲労によって通常の疲労よりも破断寿命が大幅に低下する課題がある。Dwell 疲労におけるき裂発生?進展機構に関して、特徴的なファセット破面との関係やmicrotexture の影響についての研究が行われている1)。筆者らは前報2)において、鍛伸集合組織が形成されたTi-6Al-4V 鍛造丸棒の軸方向を負荷方向として、通常疲労およびクリープ特性との比較から室温Dwell 疲労特性を検討した。そして、Dwell 疲労における最小ひずみ速度は同応力のクリープにおける最小ひずみ速度よりも大きいこと、Dwell 疲労の最小ひずみ速度と破断寿命との間にクリープにおける経験則であるMonkman-Grant の関係が成り立つことを示した。本報では、前報と同様の集合組織を有するTi-6Al-4V 鍛造丸棒の径方向を負荷方向とした評価を行い、Dwell 疲労特性に及ぼす集合組織異方性の影響を検討した。