( 83-0469) 青銅の腐食挙動に及ぼすブライン中の防錆剤の影響

摘要

家庭用床暖房等の設備のバルブやコックには, 日本の水質と相性が良く, 腐食が発生しにくいことから青銅が用いられ, 配管内を流れる熱媒体には不凍液であるブラインが用いられている. ブラインはプロピレングリコールを主剤とし, その他に防錆剤を含有する水溶液である. ブラインは-20~ 80°C程度の幅広い温度域で用いられ劣化するが, ブラインの劣化や温度変化による青銅の腐食特性への影響は未だ調査されていない. そこで本研究ではブライン中の防錆剤に着目し, 各種防錆剤を添加した水溶液における青銅の分極試験および浸漬試験を実施し, 防錆剤及び温度変化が青銅の腐食特性に及ぼす影響を調査した.