(235-0003)L1_0型FePd の磁場配向に及ぼす結晶磁気異方性の影響

摘要

FePd 合金はA1 型不規則からL1_0型規則相へと変態する際に3 つのバリアントを形成する．これらのバリアントは外場が無い場合はほぼ同じ割合で生成するが，磁場下で規則化すると磁場方向を磁化容易軸とするバリアントが優先的に生成する[1, 2]．このバリアントの優先配向は結晶磁気異方性エネルギーの影響であると考えられるが，定量的な理解は未だ不十分である．そこで，本研究では結晶磁気異方性の大きさが異なる2 種類の温度における規則化に及ぼす磁場の影響を調査し，かつそれらの温度における結晶磁気異方性エネルギーの大きさを評価することで，バリアント配向に及ぼす結晶磁気異方性の影響についての理解を深めることを目的とした．