(P57-P154)強相関電子系Ca_(1-x)Pr_xMnO_3の0.45≦x≦0.50組成域における電荷·軌道整列状態の特徴

摘要

単純ペロブスカイト型Mn酸化物Ca_(1-x)Pr_xMnO_3(CPMO)は3次元的な強相関電子系を有している。その特徴は、0.30≦x≦0.70の広い組成域に渡って電荷·軌道整列(COO)状態が存在すること、x=0.60のCOO状態に対してMn-Mnダイマーの形成に関係したZenerポーラロンモデルが提案されていることである。我々は、前回、x=0.45と0.60でのCOO状態に対する格子系の応答を調べ、COO状態を特徴づける変調波の波数ベクトルの方向が、これら組成で90°異なることを明らかにした。そこで今回は、x=0.45を含む0.45≦x≦0.50組成域のCOO状態に注目し、作製した試料の結晶学的特徴を調べることにより、その格子系の応答の詳細を検討した。