宇宙機用絶縁材料における二次電子放出特性に関する研究

摘要

宇宙機表面に用いられる絶縁体は放射線などに曝されることで帯電·放電し、表面材料の劣化や機器の誤作動などの事故を引き起こす可能性がある。そのため、帯電解析により宇宙機の帯電量の見積もりを設計段階から行うことが求められている。しかしながら、現在帯電解析に用いている二次電子放出特性モデルは、実測値との間に差が生じている。そこで当研究グループは、二次電子放出の帯電解析に適応可能な新しい物理モデルを考案する事を目的とし、宇宙機用材料の二次電子放出係数（SEEY）の測定値と、測定試料の密度との関係を調査したので以下に報告する。