暑中環境で施工される構造体コンクリートの品質管理に関する研究:その2 柱試験体の強度性状

摘要

本研究は暑中環境下で施工される構造体コンクリートの 温度が内部の水分の挙動と水和反応，最終的にはコンクリー トの諸物性に及ぼす影響を検討することを目的とするもので ある。その2 では，温度および強度性状，結合 水率，ポロシティを中心に検討を行った。結果 として，2009 年に実施したものとは異なる傾向 となり，コア強度の深さ方向の分布が見られな い結果となった。要因としては，コンクリート 内部の最高温度の違いが挙げられ，最高温度の 70～80°Cの間に何らかの境界がある可能性が考 えられるが，現時点では明確ではない。また， 暑中期においては，結合水率が同じであっても硬 化体組織が密実とならず強度が増進しにくい傾向 が確認され。