表面プラズモンポラリトンを用いた液液二相流体の可視化

摘要

光を金属に入射すると，ある特殊な条件下では，光は自由電子の集団的振動となって金属表面を伝搬する．その電子振動とそれに付随する電磁場は，表面プラズモンポラリトン（Surface Plasmon Polariton，以降：SPP）と呼ばれている．このSPP は，金属表面に接する媒質の屈折率によって励起条件が敏感に変化するので，バイオセンサやガスセンサ等に応用されている．今回，我々はSPP を銀の表面15 mm~2 程度の領域で励起させ，そこに存在する流体が屈折率の異なる別の流体に入れ替わる様子を観察したので報告する．使用した流体は，双方ともに無色透明な，純水とエタノールである．