レーザを用いた金属樹脂混成積層造形に関する研究

摘要

本研究は多品種尐量生産の重要性から，積層造形手法を用いて金属と樹脂との混成造形物の形成を実現することを最終目的としている．出力制御が容易であるレーザを用いることで，物性の大きく異なる金属と樹脂に対して単一の溶融積層機構により混成積層が可能となり，意匠性の富hだ製品の形成がコンパクトな装置によって可能となると考えられる． そこで，積層造形システムの構築にあたり，レーザ照射による金属材料，樹脂材料それぞれの挙動について実験的に調べるとともに，溶融状態や造形状態を測定し，積層造形実現の可能性について検討していく．今回は，レーザ照射による金属の溶融積層について，レーザの適切な照射条件や照射方法を明らかにし，溶融金属による積層造形における第一層目の形成を試み，積層面の高さの均一性について検討した．