SuperKEKBビーム最終収束用超伝導電磁石システム（7-2）－超伝導4極電磁石の磁場性能

摘要

現在KEKにおいて建設が進められているSuperKEKBはKEKBの40倍のルミノシティを目標として設計された電子／陽電子円形コライダーである［1]．このルミノシティを達成する上で鍵となる要素の1つが最終収束超伝導電磁石システム（QCS）である．QCSは衝突点領域（IR）に設置され電子、陽電子ビームを約50nmのサイズに絞り込む役割を担う．衝突点（IP）を挟hで2台のクライオスタットから構成され、それぞれのクライオスタットには超伝導4極電磁石が4台ずつ格納されている．各4極電磁石には磁場エラーを補正するための補正電磁石が組み込まれている．さらにBelle-II検出器のソレノイド磁場（1.5T）をビーム軸に沿った積分値でキャンセルするための補償ソレノイドが2台のクライオスタット内に計4台設置されている［2]．