すべり軸受における軸受パッド間の潤滑油循環率の軸受特性への影響考察

摘要

近年、損失動力と軸受温度上昇の低減、軸受負荷容量の増大を目的として直接軸受パッドに新油を供給する直接潤滑方式軸受が開発されてからは、従来の軸受ケースの中に多少内圧をもって潤滑油を充満させる油層潤滑方式との比較において給油量の役割は非常に大きくなっており、その正しい評価が必要である。軸受の潤滑油量だけを見ていたのでは軸受油膜構成に必要な油量が不足していることを見落すことがある。枯渇軸受では思わぬ異常振動が発生したりすることが報告されている。本稿では、特に潤滑方式による軸受特性の評価，油膜油量と供給油量の関係から油膜を枯渇させないための循環率の評価等を考察する。