プレフィルタとフィードフォワード制御による逆ダイナミクスの学習

摘要

フィードバック（FB）制御器とフィードフォワード（FF）制御器からなる2自由度構造は安定性と応答特性を独立に設計できるという利点から様々な場面で用いられている．生体の運動学習モデルとしてKawatoらが提案し，生理学やロボティクスの分野で注目されているフィードバック誤差学習（Feedback Error Learning；FEL）も2自由度構造を持ち，特にFF制御器を学習によって調整する点が大きな特徴である．KawatoらはFF制御器を可塑性のニューラルネットによって実装したが，Miyamuraらは係数が可調整の線形フィルタでこれを実装するFELの手法を提案し，ある種の正実性条件の下で学習則の安定性につい七論じた．