多軸負荷条件の試験方法の中で,薄肉中空円筒試験片に引張·ねじり組合せ負荷を行う方法は,荷重条件としては引張からせh断,また初期き裂が存在する場合にはMode I からMode II にわたる混合モード条件で統一的な実験を行える特徴を有している.高温下において,この実験方法による多軸疲労寿命に関する詳細な検討が行われている.これに対して,実験方法の困難さもあり,高温多軸疲労き裂進展の定量的評価はあまり行われていない.本研究では,上記の方法によりSUS304 鋼に対する高温多軸疲労き裂成長試験を行い,き裂進展の定量的評価を行うとともに,変形挙動に関する検討と破面観察により,高温多軸疲労におけるき裂進展機構について考察した.
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