光駆動の持つ可能性

摘要

光駆動アクチュエター(LDA)は非接触で物体を駆動でき，エネルギーを光から供給すると同時に光による遠隔操作が可能であるという特徴を持つ．これまで，光の輻射圧, 光熱効果，光化学反応, 光誘起相転移, 光歪効果6など多種の物理現象を利用したさまざまなLDAが提案されている．現時点では配線が困難な微小装置などに主な用途があると考えられているが，性能の優れたLDAが開発されれば，その小型軽量性，高い耐電磁ノイズ性，耐環境性などの特徴を活かして 従来のアクチュエーターが使えないような環境，たとえば高磁場中や宇宙空間での駆動装置や，モーターやピエゾアクチュエーターの置き換えなど，新しい用途へ応用される可能性を持っている．