グラファイト複合焼結板を用いた摩擦接辞アルミニウム複合材の強度

摘要

著者らは，カーボンナノチューブ（CNT）を強化材として，摩擦撹拌プロセス（FSP）によるアルミニウム基複合材の作製に成功した．その引張強さは母材の155％にまで増加した．その要因はAl_4C_3の析出と，その炭化物とアルミニウム基材との結合にあると報告した［1］．一方,量産化技術が進展しているとはいえ，CNTのコストは未だに高い．そこで同じ炭素材料であるグラファイトを強化材として利用できないか検討することにした．複合化プロセス，摩擦撹拌条件，顕微鏡組織観察，引張強度特性等を検討した．