980MPa級高強度鋼クリーンMIG溶接継手の破壊性能評価手法--継手性能の検証と溶接部破壊靭性要求に関する考察

摘要

引張強さ980MPa扱高強度鋼（HT980鋼）の溶接継手の実用展開を図るため，本プロジェクトでは予熱フリーで低温割れを防ぐことのできる残留オーステナイトを積極的に活用した溶接金属開発に取り組hでいる。この開発溶接金属は，母材と同等の引張強度を有するものの，降伏点（0．2%耐力σ_(0.2)）が母材よりも低下する傾向にある0大型溶接鋼構造物へのHT980鋼適用による設計応力の増大が期待される一方で，変形や応力がσ_(0.2)の低い溶接部に集中するため, 溶接金属での脆性破壊発生を防止することが最重要となる。