5mm径鋼棒内部き裂の放射光白色X線CTによる検出とひずみ分布測定

摘要

本報告では、共用ビームラインBL28B2において、白色X線を用いた材料内部のき裂のCTと、き裂先端近傍のひずみ分布測定の検討を行った。試験片には疲労き裂を導入した平行部（直径5mm）を有する丸棒引張試験片（溶接用低合金高張力鋼）を用いた。佐野らの手法を参考に、試験片に引張負荷をかけた状態でX線CTを可能とする装置を作製し、試験片内部のき裂分布を撮影した。CTによる内部き裂進展画像の有効性は、加熱着色法による試験片のき裂破断面観察により確認した。き裂分布のCT画像を基に、き裂先端近傍に分布するき裂直交方向の内部ひずみの2次元マッピングを行い、両者の関係を検討した。