細胞膜透過性sC18ペプチド修飾型エクソソームを基盤とした薬物送達技術の開発

摘要

生体を構成する殆ど全ての細胞から分泌されるエクソソームは、miRNAや酵素等を内包し、細胞間コミュニケーションに大きく寄与する1）。またェクソソームは、低い細胞毒性、機能性分子の天然。人工的内包、免疫制御、血液脳関門移行等、薬学的な観点から高い優位性を有し、次世代の薬物送達キャリアーとしての応用が期待されている。しかしエクソソームは、薬物送達観点からの細胞内移行効率が低いことが改善すべき重要課題となっている。本研究では、抗菌タンパク質CAP18のC末端領域に由来し、細胞内へ効率的に移行するsC18ペプチド2）をエクゾソーム膜に修飾し、エクソソームの細胞内取り込み上昇、及び、移行機序に与える影響について検討することを目的とする。