しなやかな電析ナノ結晶Ni-P合金の作製

摘要

近年における電析技術の発展は、強度と延性のバランスに優れたバルクナノ結晶材料の作製を可 能としている。実際に、我々の過去の研究においては、1GPa以上の引張強度と10％を超える伸 びを示す高強度①高延性バルクナノ結晶Ni合金を報告している［1-3］。従来研究に扇いて機械的特 性を改善する一方で、機械的特性の改善に有効な溶質元気つまり、“どの溶質元素が最も優れた 機械的特性をもたらすのか”については明らかにできていない。そこで本研究では、我々が過去に 作製してきたNi-W合金［1］、Ni－B合金［2］、Ni一Fe合金［3］の機械的特性と比較することで溶質の 影響について議論を行うことを目的として、新たにバルクナノ結晶Ni－P合金の作製を可能とする 電析プロセス開発およびその機械的特性の評価を行った。