亜鉛二次電池用ゲル電解質の適用による亜鉛電極の形態制御

摘要

低炭素社会の実現を目指しこ太陽光、風力、水力エネルギーなどの自然エネルギーが広く注目されている。しかし、これらの自然エネルギーは天候に依存しやすいため、安定した電力の供給が難しい。そのため、新たなエネルギー貯蔵システムが必要とされる。その候補の1つに高容量化が期待できる多価金属電極が注目されている。なかでも水系電解液が利用できる亜鉛（Zn）負極を用いた二次電池は古くから研究されてきた。しかしながら、充電時にZn負極上で析出するZnがデンドライト状に成長して短絡を引き起こす問題が実用化を妨げている。その改善策の一つとして、電解液を固体化することでデンドライトを機械的に抑制する方法が考えられる。本研究では、高濃度アルカリ水溶液を含有可能なポリマーゲル電解質(PGE）を調製し、亜鉛二次電池への適用性を調査した。