リチウム二次電池用Ni－Sn合金めっき膜負極め合金組成が電気化学的特性に及ぼす影響

摘要

リチウムイオン二次電池用負極材料として黒鉛（理論容量372mAh g~(-1)）が主に用いられているが、近年、携帯電子機器の発達に伴い、さらなる高容量化が求められている。そのため、高容量負極材料のSn（理論容量994mAh g~(-1)が黒鉛の代替材料として期待されている。しかし、充放電反応に伴ぅSnの体積変化により、借物質の微粉化や集電体基材からの剥落が発生するため、十分なサイクル特性が得られていない。その改善策として、粒子の微細化やL主に対し不活性な金属（Co，Fe，Ni等）との合金化が挙げられる0当研究室では均一かつ微細な粒子を得られるパルス電解法を用いて、Co－Sn合金めっき膜を作製し、その電気化学的特性を検討してきた。しかしCoは高コストであるため、Coと酸化還元電位が近く、Coより安価で、L主に対し不活性なNiに注目した。そこで本研究では、パルス電解法を用いて、Cu基板上にNi-Sn合金めっき膜を作製し、合金組成がめっき膜の結晶構造、表面形態、およびその電気化学的特性（充放電特性）に及ぼす影響を検討した。