ウェーク干渉を受けるタービン動翼の圧力変動評価―CC効率57級ガスタービン要素技術開発：超高性能タービン

摘要

タービン動翼の設計時には、上流静翼に起因する周期的変動による共振応力が問題となることがある。場合によっては、空力性能を犠牲にして翼体格や翼型の変更を迫られる。従って、タービンの安全設計·性能向上の為には、CFDによる励振力予測精度の向上が不可欠であり、また、励振源である流れ場の理解が重要である。タービン動翼の励振力は、主に翼列間のポテンシャル干渉やウェーク干渉により誘起される。これらは、静翼と動翼の軸方向距離や翼枚数比の影響を大きく受けることが知られており、翼列間距離や翼枚数比に着目した研究はこれまでにも多くなされている。本論文では、当社で実施したタービン試験およびCFD解析の結果を基に、タービン動翼表面に誘起される圧力変動の発生メカニズムを分析した結果を報告する。