スクラッチ法による界面強度評価法

摘要

生体用金属材料にハイドロキシアパタイト等をコーティングした部材の界面強度の評価方法は、使用環境の違いなど工具鋼の密着強度評価方法とは異なった側面を考慮する必要があることから、新たな評価法を工学的な立場から確立することが重要である。生体材料の界面評価方法としてASTM F1147-05、ASTM F1044-05等が制定されているが、実際の摺動環境に近いずり応力による評価方法の確立も必要である。一般的にずり応力を利用した評価方法としてスクラッチ法が挙げられ、ハイドロキシアパタイト（以下HAp）の界面強度をずり応力を利用した界面強度の評価方法としてスクラッチ法で測定された報告がある。ここでは、スクラッチ法とは異なるマイクロスクラッチ法、さらに摩擦摩耗試験等のずり応力による評価で行った結果を報告する。