化学プラントの腐食管理へのENA適用－腐食測定の活用と課題

摘要

化学プラントは，大量の危険物を有し，かつ高温高圧の使用環境に晒されているため，設備故障が生産停止のみならず，重大事故に至る危険性を抱えている．このような環境にある化学プラントは，化学反応を伴うため供給原料から発生する物質は複数になり，構成比率は複雑極まりないものとなる．腐食は，設備そのものを劣化させ故障に至るため，装置産業をはじめとして設備管理を行う上で課題の多い事象である．このような腐食事象を事前に解析し，また発生した事象を的確に解析して再発防止を図ることは，設備の維持管理や付随して発生する事故を防止する上で必要な技術となる．その腐食事象を解析する技術は多岐に渡っており，これらの技術を理解して活用していくことは，設備管理を行う上で重要なことである．