カーリングにおける部分気体動圧潤滑およびカール機構に関する研究

摘要

カーリングは英国スコットランド発祥のオリンピック正式競技種目であり，その名の通り，カールが肝要である．カールはカーリングストーンが氷面を滑るときに，ストーンの自転方向に回り込む現象である．カールを制するものは競技を制する．カーリング競技自体は 600 年ほどの長い歴史を有するが，カールとカーリングストーン自転との独特な関係は90年前から研究者の興味を掻き立てた．諸説は提唱されたものの，いずれも議論の余地が多く残るものであった．本研究は初めてカーリングに気体動圧潤滑を見出し，2 次元の気体動圧潤滑解析を行い，カールの機構を明らかにすることを報告する．