板鍛造総論

摘要

技術の発展に伴い、各種加工法の適用域の拡大が図られてきたが、加工法間の壁を乗り越えることにより、これまでにない新たな展開が生まれてきている。板材は鋳塊から大きな変形を受けて造られるため、充分な鍛練を受け均一で良好な材質となり、板厚精度や表面性状がきわめて高いという特徴を持つ。板材の立体形状への成形に当っては、深絞り、張出し、曲げが用いられるが、いずれも板の特徴を生かして中空形状となるため、鍛造のような中実体の成形に比べて、加工力は小さくて済む。しかし、得られた製品の剛性や強度となると不十分な場合が出てくる。