LES によるプロペラファン空力騒音の予測

摘要

家庭用ルームエアコンや換気扇における騒音の主要因は，プロペラファンによる空気力学的な騒音である．一般に，空力騒音はファンの回転数に伴って急激に増加するものの，製品の騒音規制を超えて設計することはできない．実際，プロペラファンの空力騒音は回転数の5～6 乗に比例することが知られている．従って，新しい形状のファンにあたり空力騒音を低減することが極めて重要である．図1はプロペラファンが組み込まれたルームエアコン《霧ヶ峰》の室外機（左側）及び有圧換気扇（右側）の概観写真である．ブレード先端がベルマウスから大きくはみ出しているこれらの「半開放型プロペラファン」は，比較的圧力の低い環境で使用されることが多く，エアコン室外機や換気扇に組み込まれている．