磁歪式振動発電スイッチを用いた電池フリーリモコンの実用化に向けた蓄電回路設計

摘要

我々は，日常生活の中でリモコンを使用する製品が多数存在する。リモコンは電池で動作し，電池は消耗するたびに交換しなければならない。この背景から，ボタンを押す動作で発電し，これを電源とした電池フリーリモコンの実用化が期待されている。我々は，鉄ガリウム合金（Fe_(81.4_)Ga_(18.6)，Galfenol）を用いた振動発電技術を研究している。この技術にて電池フリーリモコンを実現させるのが本研究の目標である。このリモコンは，ボタンを押す動作で発電を行う発電スイッチと，発生した電力を整流，コンデンサに蓄電する電力変換回路，および信号を送信する無線モジュールにて構成される。信号送信にはモジュールにて，おおよそ150μJの電気手ネルギーが必要である。これを1回の動作で行うには，発電スイッチで発生したエネルギーを高効率でコンデンサに蓄電する蓄電回路の設計が必要不可欠である。発電スイッチは，機械系と電気系が達成した等価回路によって，機械系は電気回路に置き換えて考えることができる。よって発電スイッチの等価回路と整流·蓄電回路を同時に考慮した回路設計が行える。今回，まず発電スイッチの等価回路のパラメータを同定し，このパラメータを用い，回路シミュレータにより蓄電回路の設計行い，実験と比較した。これを用い無線モジュールの動作検証を行ったので報告する。