傾斜·雨量等常時監視装置の改良: 送電鉄塔における大雨予防巡視支援

摘要

平成29年7月の九州北部豪雨など近年記録的大雨が発生しており，電力会社では大雨の都度，ヘリコプターや徒歩により送電鉄塔敷地周辺の健全性確認を行う大雨予防巡視を実施している。このうち徒歩による大雨予防巡視については，過去に鉄塔敷地周辺で発生した地滑り等の継続監視を目的に実施しているが，酷暑期の山間部巡視等で多大な労力を要していることから，安価な無線通信·センサ技術を活用して雨量や鉄塔基礎変位等の現地情報をリアルタイム監視できる傾斜·雨量等常時監視装置を平成30年6月に開発し，現地出向回数削減等の業務省力化を支援した。