伊丹スマートグリッド実証検証設備に適用したプロセスバス指向インターフェース制御システムの運用状況

摘要

三菱電機㈱伊丹製作所工場構内に構築されたスマートグリッド実証設備の検証では、実証設備が接続される配電系統電圧（6.6kV）の変動模擬を実現するために、同構内建屋に設置されたリアルタイム系統シミュレータで上位電力系統を模擬している。この系統シミュレータは模擬系統各相の電圧と位相の演算結果を約0.8kmほど離隔された別建屋内に構築されたBTB（Back to Back）装置に対して三相電圧出力指令値として伝送し、BTB装置は三相電圧指令値に従い配電系統の三相電圧（6.6kV）を変動させている。系統シミュレータとBTB装置のインターフェースをとる装置がプロセスバス指向のインターフェース制御装置“BaSIC”（BTB and Simulation Interface Controller）システムである。系統シミュレータは平成24年6月から実証試験を実施し、約1年6ケ月経過した。この間BaSICシステムはネットワーク通信の停止などの不具合事例の発生も無く、順調に稼動を重ねている。本論文はBaSICシステムの通信制御技術の特徴とBaSICシステムを監視する技術、およびBaSICシステムの運用状況について紹介するものである。