MADOCAの研究開発と自動車利用分野への応用について：MADOCA-PPP／PPP-ARの実証実験結果報告

摘要

高速道路本線上でのレベル3自動走行の実現が期待される2020年には、各国の衛星測位システムが完成し、従来の衛星測位では困難であったビル街や山間地などにおける精密測位利用が拡がることが予測されている。MADOCA（Multi-GNSS Advanced Demonstration tool for Orbit and Clock Analysis）は、全ての衛星測位システム（GPS、GLONASS、Galileo、BeiDou、QZSS）に対応する精密衛星軌道·クロック推定ソフトウェアであり、MADOCAを用いて生成した軌道·クロック精密補正情報を用いたPPP（Precise Point Positioning）及びPPP-AR （PPP-Ambiguity Resolution）技術はグローバルにセンチメータ級の測位精度を得ることができる。本講演では、MADOCA の研究開発結果と将来の自動走行／高度安全運転支援システムへの適用を目指した都市間高速道路本線走行時の性能評価結果を2周波PPP-ARについて報告する。