広域多量EGRによる予混合圧縮着火燃焼の研究（第2報）－吸気弁閉時期と圧縮比の影響

摘要

ディーゼル機関の部分負荷でNO_xとSmokeの同時低減が可能な予混合圧縮着火燃焼は，メーカ，研究機関や大学で盛hに研究されており，近年，吸気弁閉時期を変えた予混合圧縮着火燃焼の着火時期制御や運転負荷拡大の研究結果などが報告されている．著者らは，予混合圧縮着火燃焼の特長を生かし，図1に示すように軽負荷で予混合圧縮着火燃焼を適用し，中負荷から高負荷までは高過給·広域多量EGRのディーゼル燃焼を使用するスーパークリーンディーゼルの燃焼コンセプトで研究を進めてきた．本研究は，この考え方を基本とし，軽負荷の予混合圧縮着火燃焼の領域を拡大すべくトルク向上を試みた．ディーゼル燃焼として燃費を良くするため遮熱性の高いスチールピストンを使用し，その圧縮比をε=14，16，18と変更した．また，単気筒エンジンにデジタル可変バルブを装着し，吸気弁閉時期を変化させた予混合圧縮着火燃焼の排出ガス，燃費について調べたので報告する．