太陽熱給湯システムの補助熱源方式の検討：太陽熱ヒートポンプシステム

摘要

日本の住宅において使用するエネルギーの35%以上が給湯 (DHW)のために使用されている。このため太陽熱給湯は住宅におけるエネルギー消費量低減とCO_2排出量削減に重要であると考えられる。これまでに戸建住宅や集合住宅における太陽熱給湯システムについて、EESLISM を用いたシミュレーションにより、集熱に最適な方位や傾斜角度と集熱器設置方法の自由度、シミュレーションに最適な計算間隔についての検討を行ってきた。これらの検討には瞬間式のガスボイラを備えたシステムを想定して行ってきたが、最近では全電化住宅が増加し、電気料金の安い深夜電力を利用したヒートポンプ式の給湯器を導入する事が多くなった。本報ではヒートポンプ給湯器を補助熱源方式とした場合の太陽熱給湯システムについて、運転状況やシステム効率等をシミュレーション結果より検討する。