電気防錆加工法システムの開発研究－水加工の効果と実用化展開の検討

摘要

生産で行なわれる切削·研削といった機械加工に於いて，従来，円滑な加工のため加工液が用いられている．この加工液には通常，油剤，界面活性剤，極圧添加剤，防錆剤，殺菌材など薬品類が含まれている．そのため，加工後には廃液処理（焼却や凝集沈殿など）が必要であり，それによりコストや環境負荷が伴っている．また加工作業時には液の飛散で汚れや臭い，作業者への健康懸念がある．そこで環境負荷低減のため様々な環境調和型加工法が開発されている．本研究では，ここに新たな一手法として，安全·無害な水を加工液に使用する，水加工（電気防錆加工法）システムを提唱し開発してきた．本稿では，これまで研究開発での水加工の効果·性能と，実用化や開発展開について述べる．