アルギン酸基材/リン酸オクタカルシウム·骨髄間質細胞ビーズ内における骨髄問質細胞の骨芽細胞分化の検討

摘要

リン酸カルシウムの一つであるリン酸オクタカルシウム（OCP)は生理的条件下でHAに転換し，その過程で骨髄由来問質細胞の骨芽細紛化を促進することが報告されており，その骨再生能は,既存の骨補填材に比べて優れていることが確認されている。OCPは高温下で単一相で焼結することが不可能であるため，単体では形態付与性に乏しい．そのため，コラーゲンやゼラチン，ヒアルロン酸やアルギン酸（Alg）ナトリウムなどの生体由来天然高分子との複合化が研究されてきた（Suztiki O．Jpn Dent Sci Rev 2013）。Algナトリウムは褐藻かち抽出される多糖類であり，多価の陽イオンを介して架橋反応し3次元形態を有するAlgハイドロ外レを形成する。Algハイドロゲル内には成長因子やタンパク質、生細胞などを，活性を維持したまま担持することができ，再生医療のためのバイオマテリアルとしての利用が検討されている（Yamada M et al。Blomaterials 2012）。